導入事例

日本航空株式会社

Bulas
人事給与トータルアウトソーシングサービス
導入事例

日本航空株式会社

標準機能をベースに
航空業界固有の要件を踏まえた
新たな給与計算システムを構築
外部リソースを活用した運用業務の効率化も実現

「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社」を目指し、路線ネットワークの拡大ほか、顧客満足度を高めるため、さまざまな施策を推進する日本航空株式会社(JAL)。2011年に新生JALとしてスタートして以来、多くの業務システムの脱ホスト化に取り組んできた同社は、複雑化する給与計算システムの刷新に際して、BBSアウトソーシングサービス(以下、BOS)のアウトソーシングサービス「Bulas」を採用。2016年10月から新システムの稼働を開始し、IT管理費と内部工数の削減、従業員の利便性向上を実現したほか、全社規模で進める働き方改革にも貢献しています。

■会社プロフィール 日本航空株式会社
設立 1951年8月
従業員数 12,127名
(2018年3月現在)
事業内容 定期航空運送事業及び不定期航空運送事業、それに附帯する事業
http://www.jal.com/ja/

ホストシステムの老朽化と管理業務の複雑化が課題に

創業以来、半世紀以上にわたって国内、国外の航空輸送を担い続けるJALでは現在、「挑戦、そして成長へ」をテーマとする2017~2020中期経営計画の目標達成に向けて、さまざまな取り組みを進めています。

同社では全社のIT施策として、老朽化したホストシステムで運用していた基幹系システムを順次刷新していますが、このホストシステムに構築し、30年近くが経過した給与システムの刷新も課題となっていました。旧システムには、業務管理面での課題もありました。当時、給与計算の実務を担当していた、JALサンライト 総務センター 厚生グループ長の山本泰一氏は次のように振り返ります。 「旧制度に対応した多くの機能を維持し続けてきたこのシステムは、1つの制度変更でも広範な改修が必要でした。また、システムが新制度に対応できない場合は多くの手作業が発生し、そこでは常に人的ミスのリスクがありました」

そこで同社は、給与システムの脱ホスト化に向けて業務プロセスを見直し、給与計算業務のアウトソーシングを決断します。日本航空 人財戦略部 人事賃金制度企画グループ アシスタントマネジャーの種市知晴氏は次のように語ります。

「アウトソーシングによって、システム維持、運用のための人員確保が不要になり、また給与計算業務にかかわる人員をスリム化し、航空輸送に関わるコア業務へのリソース集中、間接部門の生産性向上が可能となります。また業務の属人化リスクの解消、給与計算業務に要するコストが柔構造化される期待もありました」

脱ホスト化のスケジュールを踏まえた
BOSの高度な開発力と柔軟な対応力

給与計算業務のアウトソーシングを決断したJALは、2013年3月にRFPを送付した約20社のベンダーの中から、BBSアウトソーシングサービスを導入パートナーに指名しました。

「採用の決め手は、膨大な機能要件の的確な理解と開発の実行力、またホストシステムの廃止スケジュールを踏まえた提案でした。さらに、開発コストの抑制につながるBulasシリーズの豊富な標準機能と品質も高く評価しました」(種市氏)

その後、2014年4月にスタートしたプロジェクトでは、要件定義、設計・開発、緻密なテスト工程を経て、2016年10月から新システムの稼働を開始し、給与計算業務のアウトソーシング体制へ無事に移行しています。

プロジェクトにおいては、JALの労務部(開発当時)、給与計算業務の運用部門、システム運用部門といった多くの関係者が参画する体制で、標準機能のセットアップに加えて、運航乗務職や客室乗務職の乗務手当などの特殊な手当や、福利厚生、寮社宅管理、財形、共済年金など、旧システムで運用してきた機能の要件を整理しながら、追加開発を行っていきました。

「プロジェクトの成功要因としては、Bulasの標準機能を最大限に活用し、業務プロセスを新システムに合わせたうえで、追加で開発が必要なJAL固有の一部の機能要件については、従来の仕様をベースに開発・移行したことです。業務、運用、ITの3部門で体制を組み、開発の優先順位を共有できたことで時間の短縮につながりました」(種市氏)

給与業務の内部工数を大幅に削減し、
社内リソースを高付加価値業務にシフト

現在、「Bulas Payroll」をベースに開発された新たな給与システムがBOSのクラウド環境上で稼働しています。また、BOSの業務代行サービスの「Bulas Agent」を利用することで、これまでは社内のリソースで運用していた月次の給与計算、定期昇給や賞与の計算のほか、所得税、住民税、福利厚生の管理といった業務が、外部リソースを中心に行われるようになりました。

また、新システムでは、給与明細は給与明細電子化サービス「Bulas Payslip Mobile」を通じて、社員が、PC、モバイル端末でいつでもどこでも見ることができるようになりました。2018年10月にはオンラインワークフローサービス「Bulas ESS」も追加導入して、従来は紙ベースで配布、回収してきた年末調整手続きをWEB化するなど、社員サービスの向上を進めています。

2016年10月に新システムが稼働して以降、最初の1年は試行錯誤もありましたが、2年目からは業務が安定的に回り始め、具体的な効果が現れています。まずIT面では、ホストコンピュータを廃止したことで、IT管理の負担は大幅に軽減されました。加えて、旧システムでは対応が困難であった機能改修も容易になり、システム要件にとらわれずに、人事・賃金制度のあるべき施策を実施できるようになったといいます。

また運用面での効果として、JALサンライト 総務センター 給与グループ長の櫻井幸司氏は、年末調整のWEB化を例に挙げて次のように話します。

「約12,000人分の社員の年末調整の書類を確認・集計する作業は膨大です。アウトソーシングによって、この業務の人的負荷が大幅に軽減され、休日出勤や深夜残業で対応する状況もほぼ解消されています。これも世の中の動きである働き方改革に見合った対応であると言えます」

給与業務のアウトソーシングによるさまざまな業務の負荷軽減により、業務工数は大幅に削減され、内部の人財はより付加価値の高い業務にシフトしています。同社では、アウトソーシングの領域を拡大することで、今後はさらに人財の有効活用、管理費の削減を実現できると考えています。

働き方改革の推進に向けて継続的な機能強化を実践

新たな給与計算システムが安定稼働に至った現在においても、JALでは働き方改革のさらなる推進に向けて、BOSとの定期的なミーティングを通じてシステムの機能強化を進めています。その1つが、社員の利便性を高めるための旅費の精算申請や銀行口座変更申請など新たな機能の追加です。この他にも次の課題として、海外の事業所で勤務する社員、また国内で勤務する外国籍の社員への対応などがあり、櫻井氏は「グローバル化、ダイバーシティ化に向けて、国をまたいだ給与制度への対応は急務になっています」と話します。

プロジェクト全体を振り返り、同社はBOSの開発体制や稼働後のサポートについても高く評価。種市氏は「新機能の開発や運用改善について、定例ミーティングを通じてさまざまな支援をいただいているだけに、当社の給与システムに精通した頼れるパートナーです」と期待を寄せます。

働き方改革にも資するBOSのアウトソーシングサービスは、同社が目指す企業理念の実現において、今後もますます大きな貢献を果たしていきます。

概要図